よくある質問 - miniVNA

最終更新日:2021年8月21日


ご購入・お支払いについて    サポートについて    使用環境について    機能について

エラー・トラブルシューティング

ご購入・お支払い

どこで買えるのか?

Yahooショッピングに出品しておりますが、本サイトでもご購入できます。法人様の場合、請求書払いも承ります。大学・研究機関様での業者登録にも対応いたします。

見積書が欲しい

発行可能です。お申しつけください。

納期は?

手元に在庫がある場合、ご用命後(ご入金後)から3~5日程度で発送いたします。ただし、お支払い方法として代金引換をご希望の場合、発送まで最大一週間程度のお日にちをいただく場合があります。

海外商品ゆえに、海外からの発送とお捉えの方もいらっしゃいますが、miniVNAは人気商品のため、基本的に手元に在庫をおくようにしております。

仕事での使用だが、取り急ぎ、立て替え払いで購入したい。社宛の領収書は発行してもらえるのか?

発行可能です(除Yahooショッピング店)。購入時にお申しつけください。

Yahooショッピング店でのご購入の場合
Yahooショッピング店では、ご購入者様が「注文履歴一覧ページ」「注文履歴詳細ページ」にて領収書をダウンロードできます。あて名は空白ですので、ご購入者様にてご記入ください。電子式の領収書発行となり、印紙税の対象となる課税物件ではないため、印紙は不要です。Yahooショッピング店でのご購入については、領収書の二重発行防止の観点から手作業による紙領収書の発行は基本的にお断りします。

支払い条件は?

法人様の場合、支払い期限は納入翌月末でお願いしておりますが、ご相談ください。

販売実績について

具体的名称は差し控えさせていただきますが、研究機関・大学の研究室(商社様経由含む)、WiFiやRF IDを手掛けている企業のR&D部門、製造工程に高周波設備を有しているメーカー、RFエンジニア、アマチュア無線家などです。

他で販売されているものに比べ高価だが

他でも"miniVNA"と称する商品が販売されていることは存じていますが、製品ケースにメーカーのロゴが確認できないものは模造品と思われます。これ以上のことは当ショップでも存じません。当ショップで販売するものはminiRadioSolutions社製の純正品です。

サポート

ソフトウェアはどこで入手できるのか?また、価格は?

製品としてのminiVNAはハードのみです。ソフトウェアはフリーウェアの"vna/J"を使用するのが一般的です。vna/Jは当ショップにて日本語化いたしました。開発者のサイトからダウンロードできます。また、Android端末用として"BlueVNA"がございます。

マニュアルは?

vna/Jのマニュアルについては当ショップにて日本語に翻訳いたしました。ご自由にダウンロードできます。

購入後のサポートについて

vna/J、BlueVNAの使用方法については、お問合せいただければ、できる範囲でお答えいたします。

miniVNAハードについては、当ショップとしては初期不良対応のみとなります。以降の有償のサポートプログラムのようなものは設けておりません。

過大入力による入力部の焼損は日本国内でも発生事例があります。メーカー返送による修理となります。雷がなっているような状況でのアンテナ測定は避けてください。長いケーブルを接続される場合、ケーブルの帯電にもご注意ください。また、アクティブデバイスの周波数特性の測定に際しては、アッテネータで信号を減衰させる等の措置を講じてください。

故障した場合には総販売元(ドイツWiMo社)経由でメーカー返送・修理となります。返送はお客様にお願いすることになりますが、WiMo社とのコンタクトや返送方法のご案内など、お手伝いさせていただきます。


使用環境について

Linuxでは動作するのか?

vna/Jの開発者はLinux上での新規開発をやめ、サポートを行わない旨をユーザーズガイドに記していますが、当ショップにてUbuntu 16.04LTS上でのminiVNA PROとvna/J Ver.3.1.22の組み合わせ、およびUbuntu 18.04LTS(Javaは10.0.2)上でのminiVNA PROとvna/J Ver.3.2.9での基本的動作を確認しています。日本語も表示されます。vna/Jの"J"はJavaを意味します。Javaのランタイム環境と仮想COMポートが備わっている環境では、基本的にvna/Jとの組み合わせで利用できるはずです。

Tinyについて、メーカーサイトにも掲載されておりますこちら。仮想COMポート使用に関する権限設定が必要となる場合が多いようです。その他、詳細は個別にお問合せください。


遠隔(リモート)で使用もしくはLAN経由で共用したい。USBデバイスサ-バ経由で使用できるか?

当ショップとして動作保証するものではありませんが、一般論としては動作すると考えられます。

miniVNAでは、測定そのものはminiVNAの中で完結しており、PCとの間では仮想COMポートを用いた測定結果のシリアルデータ転送を行っているのみです。また、シリアル通信コントローラとして広く使われているFTDI社のチップを用いています。したがって仮想COMポート経由での通信をサポートするUSBデバイスサーバでの使用は可能と考えられます。

実際、当ショップ店主が私用するアイオーデータ社製のUSBデバイスサーバ経由では、PRO、PRO2、Tinyとも動作いたします。

USBデバイスサーバ経由でのUSBデバイス使用の一般論になりますが、まずはUSB直結でminiVNAが動作するよう各PCの環境設定を行ってください。 また、デバイスサーバの電源容量に留意ください。これも一般論になりますが、接続を変更した際には、不要な仮想COMポートは削除するようお願いいたします。

他、vna/Jは事実上、Linuxでも動作しますので、リモートデスクトップで使用するのも一案かと思います。


複数台で同時に測定したい。1台のPCで複数のminiVNAを同時に使用することはできるか?

これも、当ショップとして動作保証するものではありませんが、使用できると考えられます。ただし、1つのvna/Jに接続できるminiVNAは一台ですので、vna/Jを複数起動して、それぞれにminiVNAを一台ずつ接続してください。vna/Jに接続されているminiVNAとCOMポートはvna/Jの画面最下行に表示されますので、測定に際しては、取り違えないようご注意ください。

コマンドレベルでのインタフェースはないのか?

vna/Jには、ヘッドレスアプリケーションと呼ばれるコマンドレベルでのインタフェースがございます。測定開始・終了周波数、測定ステップ数などをパラメータとして指定し、CSV、XML、XLSファイルなどで結果を得るものです。自動測定に応用できます。詳細はこちらのマニュアルをご参照ください。 こちらからインストール・具体的使用法をご確認ください。

自動測定に使いたい。VISA、SCPIには対応しているか?

対応しておりません。上記ヘッドレスアプリケーションのご利用を検討ください。なお、vna/Jにはスケジューラ機能がございます。広く普及しているRPAツールの一つである"UiPath"でvna/Jの画面インタフェースを制御できることは確認しております。UiPathの事例については、店主ブログもご覧ください。

Raspberry Piと組み合わせて使用することは可能か?

miniVNAではございませんが、自作vnaとvna/Jとの組み合わせをraspberry Pi上で使用した事例が海外でございます。vna/J開発者のサイトのこちらのページをご参照ください。ただし、当ショップで検証・内容の精査は行っておりませんので、詳細についてはvna/Jの開発者、もしくはこのページに記載されている本人に、直接ご確認ください。

機能

アンテナアナライザ、SWRアナライザとして使用できるのか?

アンテナからの反射電力を検知・測定できますので、アンテナアナライザとして使用できます。測定周波数範囲を指定してSWRを測定しグラフに表示します。また、Port Extension機能によりアンテナと本製品との間に接続したケーブルによる位相回転を補正し、アンテナの給電点のインピーダンスを測定できます。なお、本製品はPCやAndroid端末と接続して使用することになります。Port Extensionについてさらに詳しくお知りになりたい場合、店主ブログをご覧ください。


キャリブレーションを行う上での注意は?

キャリブレーションは、miniVNAに通電して数十分経過して、内部温度が定常状態となってから行ってください。Tinyは内部に温度計を有しており、その温度はドライバ情報ダイアログにて知ることができます。

vna/Jでは、キャリブレーションモードを2つ備えており、デフォルトでは、モード2が選択されます。しかし、モード2ではキャリブレーションの測定ステップ数が2000ポイントのため、 miniVNA Tinyでは、キャリブレーション間隔が1.5MHz間隔となってしまい、狭い周波数範囲での測定を行おうとすると、測定結果のグラフが階段状やノコギリ状態になってしまうことがあります。このため、特にTinyではキャリブレーションの測定ステップ数を大きくすることをお勧めします。

一方、モード1では、VNAの測定周波数帯域全域を複数に分割して、キャリブレーションの測定ステップ数を自由に設定することができますが、デフォルトでは、アマチュア無線用の周波数帯域を細かく測定するよう設定されております。業務用でアマチュアバンド以外の周波数帯域を細かく測定するためには、 各ユーザ様の測定対象に応じてキャリブレーションの設定ファイルを書き換えることをお勧めします。テキストファイルですので、簡単に書き換えられます。

miniVNAのケースはプラスチックケースのため、高級機に比べれば、外来ノイズの影響を受けやすくなっております。この影響をさけるため、キャリブレーションは外来ノイズの少ない時間帯、場所で、そしてオーバースキャン(キャリブレーション動作を複数回繰り返して、平均値を取る)をかけて行うことをお勧めします。測定精度が上がるようです。

詳細はvna/Jユーザーズガイド日本語版の「校正の手順」から「校正モード」の項をご覧ください。

複数台ご注文いただいた場合のご注意
複数台でのキャリブレーションファイルの共用はしないでください。キャリブレーションファイルはVNA本体の個体差・経年差異を吸収して測定精度を維持するためのものです。キャリブレーションは一台ごとに行い、そこで作成されたファイルとVNAとの同じ組み合わせで使用するようにしてください。


vna/Jのウィンドウサイズが変えられない。

vna/J 3.3.3以降の新機能です。メニューバーの「ファイル」-「セッティング」からダイアログ右下にある"Disable windows resize"のクリックを外して再起動してください。


スミスチャートは表示できるか?

vna/J、BlueVNAとも可能です。


Port Extensionは可能か?

vna/Jでは可能です。ケーブルの物理的長さと波長短縮率を設定して測定面を補正できます。


アベレージングは可能か?

ここでいうアベレージングは、複数回測定を行ってその平均値を表示することを指します。ランダムノイズの影響を軽減することにより、測定精度が向上します。vna/Jでは可能ですが、その方法については、vna/Jのバージョンによって若干変わります。

(1)vna/J 3.2.x以降(現行バージョン)
画面右下の"Average"と表示されているレバーを右にスライドさせることにより、平均をとる測定の回数を変更できます。回数は"Average x "の右に表示されます。ただし、アベレージングのためには"シングルスキャン"ボタンを測定回数分クリックするか、フリーラン状態にしていただく必要があります。vna/Jは指定された回数分の直前の測定結果の平均を算定して表示します。従いまして測定条件は途中で変更しないでください。


(2)vna/J 3.1.x以前
画面右下の"スピード"レバーを左のマイナス方向にスライドさせることにより、アベレージングを行うことができます。こちらは最新バージョンと異なって、1回のボタン押下で複数回のスキャンを行います。アベレージングを常用される場合、こちらの方が使い勝手がよいかもしれません。


vna/Jユーザーズガイド日本語版(バージョン3.1.4)の説明は上記(2)の内容となっております。現行バージョンに対応しておらず、ご迷惑おかけします。 英語版は現行バージョンに対応しております。

vna/Jの過去のバージョンは開発者のサイトのこちらからダウンロードください。vna/Jはバージョン番号の小数点以下第1桁が異なると、キャリブレーションファイルやダウンロード結果を格納するフォルダが別に設けられますので、新旧バージョンを同一PC上に混在させても問題ありません。ただし、キャリブレーションファイルに互換性はありませんので、それぞれ行っていただくようお願いいたします。

ダイナミックレンジは?

Tinyの場合、定格では70dB@500MHzです。仕入時の検品ではこの程度の結果は得られております。これ以外の周波数での定格は定められておりません。周波数が高くなるにつれ、DDSの発振出力が低下していくため、ダイナミックレンジは狭くなります。しかし、キャリブレーションを丁寧に行い、アベレージング機能を用いることにより、測定精度を保つことができます。バンドルパッケージにお付けしている標準抵抗の個体差も、仕入時に随時確認しております。2.4G帯においてもRL=-30dB程度(SWR換算で約1.05)までは測定可能です。


S11、S21の測定を1回で行えないのか? あるいはこの2つの測定結果を1枚の表・グラフとして作成するような機能はないのか?

申し訳ございませんが、現状、S11、S21の測定を1回のスキャンで行うことはできません。両者の測定結果をマージする機能として、「Sパラメーターコレクタ」があります。vna/Jユーザーズガイド日本語版の「Sパラメーターコレクタ」の項に説明がありますが、概略、以下のとおりです。

(1)S11を測定します。
(2)メニューの「エクスポート」から「sパラメータコレクタ」を選び、表示されるダイアログの図中"s11"左側の"+"ボタンをクリック(←これによりs11の結果を保存します)。
(3)ダイアログはそのままにして、vna/Jの測定画面に戻り(このとき、画面の大きさを変えないでください)、s21を測定します。
(4)Sパラメーターコレクタのダイアログに戻り、図中"s21"の上にある"+"をクリック(s21の測定結果を追加します。
(5)ダイアログ下部の「保存」をクリックして測定結果を保存します。測定結果はs2pフォーマットのファイルとして保存されます。
(6)保存されたファイルはExcelなどでは、スペース区切りのファイルとして読み込むことができます。ヘッダ情報などは乱れますが、測定結果はセルにきちんと並ぶはずです。
(7)適宜、加工してご利用ください。

なお、"Sパラメーター"が対象ですので、上記方法で利用可能な項目は反射波と透過波の振幅と位相だけです。それ以外の項目(例:SWR、群遅延など)を加工対象とする場合、反射特性と伝達特性の測定のつど、Excelエクスポート機能を利用してファイルに保存し、マージしていただくようお願いいたします。繰り返しになりますが、周波数軸をそろえるために、途中で画面の大きさを変えないでください。

結果合成例:カットオフ周波数60MHzのLPFの特性(青:入力RL、赤:入出力特性。縦軸単位はともにdB)

広く普及しているRPAツールのUiPathでvna/Jの自動化が可能であることも確認しております。


S12,S22は測定できないのか?

miniVNAには、そのような機能はございませんが、デバイスを逆方向に接続して、その測定結果をS12,S22とし、上述のSパラメーターコレクタの機能を利用してS11,S21の結果とマージして一つの表にすることができます。なお、下記にも説明がありますが、マージの関係上、測定周波数範囲、画面サイズを同じ状態に保って測定してください。

周波数精度は?

定格上、規定はございません。通常のS11、S21測定においては問題ない精度と考えております。ただし、Tinyで高い周波数帯の測定を行う場合や狭帯域のアンテナ・フィルタの測定を行う場合、周波数ズレをお気になさる方もいらっしゃるかもしれません。vna/Jでは周波数校正の機能があり、miniVNAのDDSのTicks数を変更することによって発振周波数を微調整できます。周波数カウンタ・スペアナ等、周波数を測定できる測定器がお手元にある場合、お試しください。アマチュア無線家の場合、ある程度の分解能を持つスペクトラムスコープを具備したトランシーバーや、SSB/CWモードでの受信によっても調整をおこなえると思います。詳細はvna/Jユーザーズガイド日本語版の「周波数校正」の項をご覧ください。なお、測定対象領域として用いることが多い周波数付近での校正をお勧めします。


IF帯域幅は?

メーカーでは公開しておりません。また、可変できません。ご了承ください。狭帯域のクリスタルフィルタについては、精度よく測定できない場合もございます。



SMAコネクタの締め付けトルクは?

特に規定はございません。指で締めてください。トルクレンチなどで大きな力で締め付けるとケースが破損する恐れがあります。なお、雑な表現になってしまいますが、S11の値が小さい場合(dB表示でマイナス方向に大きい場合)には締め付け度合によってS11の測定結果が微妙に違ってきますので、同じ程度の力で締め付けるようにしてください。


miniVNA Tinyのドライバ情報ダイアログにある「オートキャリブレーション」とは? また1.5mのRG-58ケーブルを接続して行うよう指示されるが、他のケーブルではダメなのか?

反射特性の測定をより正確に行うためのものです。オートキャリブレーションを行わなくてもデフォルト値が使用されるため、開放・短絡・基準抵抗によるキャリブレーションだけでも、測定は可能ですが、行うことをお勧めします。 反対側が開放状態(無接続)となっている1.5m程度の長さのケーブルをご使用ください。厳密に1.5mである必要はありません。また、RG-58と同程度の低損失同軸ケーブルも使用可能です。 なお、キャリブレーションには少し時間がかかり、その間、ダイアログの表示に変化ありませんが、異常ではありません。数十秒お待ちください。


miniVNA Tinyの信号発生器の出力レベルは?

定格上は規定されておりませんが、実測結果がvna/Jの開発者のサイトに掲載されております。また、miniVNA Tinyのドライバ情報ガイドにも記載されておりますのでご参照ください。周波数が高くなるにしたがって出力が低下していきます。また、周波数精度も規定がございません。Tinyの信号発生器は「信号が出る」ぐらいにお捉えください。管理された信号源をご所望であれば、各測定器メーカーの信号発生器をお求めになるのがよろしいかと思います。

なお、miniVNA PRO2では、2chの信号発生器を備えており、出力レベルも可変できます。比較的管理された信号源となっておりますが、こちらも測定器メーカーの業務用信号発生器ほどの精度はありませんのでご了承ください。


miniVNA PRO2のドライバ情報ダイアログにある「サンプルレート」とは?

PRO2から新たに加わった機能です。個々の測定ポイントにおける測定時間をこのレート値によって調節できます(相対値)。この値を大きくするほど測定に時間がかかりますが、測定精度があがります。


周波数軸を対数目盛とすることはできないのか?

本件について、vna/Jの開発者のDietmar Krauseとも話をしたことがあります。不可能ではないが、実用的ではないとのことでした。開発作業は彼のボランティアワークです。ご了承ください。

なお、アメリカのアマチュア無線家Dan Maguireが作成したExcelマクロツール"Zplots"を用いると、vna/Jからエクスポートした測定データをZplotsに読み込ませ、周波数軸を対数目盛で表示させることができます。また、測定データをいろいろな形で分析・表示させることができます。vna/Jユーザーズガイドの"Zplotsエクスポート"にも記載がありますが、詳細はお問合せください。

miniVNAはリニア掃引のみとなっているため、周波数軸を対数目盛とした場合、低い周波数帯で測定箇所の間隔があいてしまい、グラフが直線的に見えることになります。お気になさる場合、測定をいくつかの周波数帯域に分割して行ったうえで、エクスポート結果をマージするなどの対応をお願いいたします。


vna/Jのグラフの縦軸の範囲(スケール)はどうやって変更するのか?

方法は3通りあります。

(1)グラフの縦軸の表示域をダブルクリックして変更
設定ダイアログが現れますのでお好きな範囲を指定してください。ただし、この設定の有効期間はvna/Jの動作中のみです。再起動するとリセットされます。

(2)スケールセットアップ機能を使う
いくつかの項目はメニューの「ファイル」-「スケール」から設定できます。設定後、再起動してください。本設定は保存されます。

(3)プリセット機能を使用する
メニューの「プリセット」からも設定できます。この設定は保存できますが、vna/J起動の際に読み出す必要があります。

PDFエクスポートの際、日本語は表示できないのか。

PDFエクスポート機能に日本語フォントを組み込む必要がありますが、日本語のためだけの対応になるため、開発者と相談の上、取りやめました。ご了承ください。


ドライバ情報ダイアログに基準インピーダンスを設定する欄があるが、50Ω以外、例えば放送受信用の75Ω系で使用できるのか。

ご指摘のとおり、vna/Jには基準インピーダンスを設定する欄があります。これについても開発者に確認したことがあります。ずいぶん前に設けた機能だが、検証していないので使用を勧めない("it is not good idea.")とのことです。

実はvna/Jで基準インピーダンスを75Ωに設定して、75Ωの基準抵抗を用いてDUT端子にてOSLキャリブレーションをとると、一見動作するように見えます。しかし、miniVNAのDUT、DET端子の入出力インピーダンスは50Ωのままであり、その先に75Ωの同軸ケーブルを接続するとミスマッチにより反射が生じます。これによる測定への影響は当ショップでも検証したわけではございません。

50Ωと75Ωの変換パッドを用いた場合は測定できると思いますが、一般に市販されている変換パッドは約6dBの挿入損失があります。この挿入損失の考慮、さらには測定値の読み替えなども必要かと思います。


マニュアルに記載されていない機能があるが、機能説明はないのか?

ソフトウェアの開発はボランティアワークです。将来の新機能に向け、試験的に組み込まれている場合もあります。当ショップでもすべてを把握しているわけではございません。これらマニュアルにない機能についてお問合せいただいても、ご回答できない場合がございます。

校正は行っていないのか?

メーカーのminiRadioSolutons、総販売元のWiMo、当ショップとも行っておりません。実用上、十分な精度を有していますが、本品はアマチュア向け測定器が起源です。ご了承ください。なお、定期的にキャリブレーションを行うことをお勧めいたします。


エラー・トラブルシューティング

測定結果が明らかにおかしい

①被測定物を替えても測定結果が同じ、②グラフの形(特にスミスチャート)がメチャクチャであれば、入力部の焼損が考えられます。また、vna/JでminiVNA以外の仮想COMポートを使用する製品を指定した場合でもvna/Jがあたかも測定しているかのように振舞うことがあります。 接続されているCOMポートがminiVNAのものであるか確認ください。


測定やキャリブレーション中に、処理が止まってしまったが?

まれにminiVNAとPCの間で通信エラーを起こすことがあるようです。以下のいずれかを試みてください。

(1)vna/Jの場合、メニューバー「アナライザ」から「再接続」を行って接続をリセットし、リトライしてください。
(2)vna/Jをいったん終了させ、miniVNAが使用していた仮想COMポートを削除してVNAを再接続し、仮想COMポートのドライバを再インストールしてください。Winodwsのデバイスマネージャーでメニュー「表示」から「非表示のデバイスの表示」をクリックして、使用していないデバイスも表示させるようにして使用していない仮想COMポートも削除してください。
(3)vna/Jのドライバダイアログにてパラメータ"Open timeout"や"Read timeout"の時間を長くしてください。詳細はドライバガイドを参照してください。
(4)年を経ている場合、USBケーブルの劣化も考えられます。ご迷惑おかけしますが、お手元にある他のUSBケーブルに替えてリトライしてください。

vna/Jは3.2以降、通信廻りのロジックが改良され、エラーが出にくくなっています。古いvna/Jをお使いであれば、最新バージョンの使用をお勧めします。


vna/JがminiVNAを認識しなくなった

上記の(2)や(4)と同様、デバイスドライバの異常やUSBケーブルの劣化が考えられます。デバイスドライバの削除、再インストールを試してみてください。miniVNAを使用するUSBポートはできるだけ同じ場所を使用することをお勧めします。また、製品に添付されているUSBケーブルは、ご購入当初の動作確認のためとご理解ください。USBケーブルの交換で復旧したとの事例もあります。お手数ですが、USB Certifiedのロゴ入りの規格品など、良質なケーブルにてお試しください。


miniVNA Tinyで、1050MHz・1500MHz付近でスパイク状の波形が観測されることが多い。不良ではないのか?

発振器の切替のため、1045MHzと1500MHzでピークが発生することがありますが、仕様です。ご了承ください。vna/Jでは測定周波数ポイントはウィンドウサイズによって決まるため、ウィンドウの横幅を変えるとピークが消えることもあります。 また、ソフトウェア処理によって表示を抑制することができます。詳しくはminiVNA Tinyドライバガイドの「ピーク抑制」の項をご覧ください。


測定結果をエクスポートすると測定の都度、出力する行数が変わる。

vna/Jでは、測定に際して実際にスキャンしていく周波数はvna/Jのウィンドウサイズによって決まり、その周波数での測定結果がエクスポートされます。したがって複数のエクスポート結果をマージしたり、比較したい場合、測定開始周波数、測定終了周波数、ウィンドウサイズをそろえてください。


vna/Jをバージョンアップしたら動作しなくなった。

vna/Jのメジャーバージョンアップがあった際にキャリブレーションファイルの互換性が保たれないことがあります。バージョンアップの際にアナウンスがあります(下記例ご参照)。お手数ですが、キャリブレーションファイルの新規作成を行っていただきますようお願いいたします。 なお、vna/Jのインストール先フォルダに制約はありませんので、新旧複数のvna/Jを保持して使い分けていただくことは可能です。

アナウンス例:
Please recreate the calibration files, as they are not compatible with previous releases.

他、私ども販売サイドにとっては不本意な確認になってしまいますが、お使いのminiVNAはminiRadioSolutions社の純正品でしょうか。

旧型のminiVNA PROをお持ちの方へ
ファームウェアのバージョンが古い2.3の場合、最近のvna/Jでは通信エラーが発生します。メーカーサイトでは、新しいファームウェアのダウンロード機能は削除されております。古いファームウェアとvna/Jでも引き続きお使いいただけますが、バージョンアップをご希望される場合、当ショップまでご相談ください。
miniVNA PRO + vna/J3.1.15における動作不良について


キャリブレーションに使用したOpen、Shortを測定するとスミスチャートのグラフが暴れる。

開発者より、vna/Jの限界と聞いております。測定対象がキャリブレーションに使用したOpen、Shortと同一の特性だと、このようなことが起こるそうです。ご了承ください。どうしても気になるという方はキャリブレーション時にオーバースキャンをお試しください。グラフの暴れが多少軽減される場合もあります。なお、miniVNAのインピーダンス測定範囲は定格上、1~1,000Ωですので極低抵抗・高抵抗の測定はできません。